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「最強の記憶術」
smart.fmのいま セレゴ・ジャパン誕生秘話 smart.fmの未来像
出口  どちらかというと、アンドリューには研究者的なイメージを僕の中では持っています。ザ・プリンストン・レビュー・オブ・ジャパンを成功させ、次に新しい記憶システムのアイディアを生み出した。
そのアイディアを持って、今度はエリックがアメリカに行き、先ほどのような投資会社からお金を集めてきて、セレゴ・ジャパンを立ち上げた。という理解でよろしいですか。
Eric  アンドリューがすべてAで、私がすべてBというより、今の2つの役割ですと、アンドリューが7割Aの3割B、私は7割Bの3割Aという感じですね。お互いが2つの役割を果たしています。そういう意味では、片方にもし何かがあっても必ず前に進むことが出来ます。組織なので、投資家もいれば社員もいるし、ユーザーもいますので。
出口  投資会社が、よく長いこと待ってくれますね。彼らから「利益を早く分配してほしい」というようなプレッシャーがかかることはありませんか?
Eric  いろいろな見方があります。一つは、2000年会社を開いた当時のナスダックは5000ドルでした。今のナスダックは、最近見てないですけど、1500ドル。3分の1以下ですよね。ヤフーにしろ、マイクロソフトにしろ、当時より相場がかなり下がっています。でも、セレゴの株は投資した当時よりも高いところにいます。ですから、相場の中で他社と比べると、我々の株はかなり高いと言えます。
あと、2000年辺りに作られた、例えばベンチャー100社のうち95社はもう潰れています。そのうちの残った5つのうち、3つくらいはもう会社として健全な運営が困難な状況になっています。
そういう面でうちはまだ生きていますし、株価も上がっているので、投資家としては、嬉しく思ってくださっている方が多いです。未公開会社なので流動性の面では何とも言えないと思われるでしょうが、「10年前に投資したから、そろそろお金を返してください」と希望する方が出た場合も、新しいバイヤーがそれを買ってくれるので、あまり大きな問題ではないですね。
ただやはり、10年もかかっているので、やっぱりそろそろ皆さんに、一緒に夢を叶えるところを見ていただきたい、という気持ちはあります。
出口  今、資金のことに踏み込んでお聞きしたのは、大きな夢に向かっているお二人ですが、考えていることのスケールが非常に大きく、良い意味で、すぐにお金になるような小さなやり方をとっていないというイメージが、僕の中にありましたので。
Eric  そうですね。
出口  それがまた、セレゴの面白いところなんですが。
僕がお二人に最初に会ったのは10年くらい前だったでしょうか。
Eric  2003年あたりだと思います。何月だろう……。
出口  よく覚えているなあ。日本の教育の中で新しいことをやっていきたいということで、当時、PDA(携帯情報端末)に搭載されたMiLAという名前の、Smart.fmの前身的なシステムを僕の予備校で実際にやらせてみたんですよね。例文つきの難しい単語を800語位だったかなあ、子供たちに3ヶ月と期間を切って一斉にやらせたら、本当に90何%みんなが覚えたという、驚くような成果を目の当たりにして……。その時から、これは勉強の仕方そのものを変える可能性がある、すごいシステムじゃないかと思ったのです。
ただ、当時はハードに問題がありましたね。PDA自体が高い上に、ソフトウェアが要るので、非常にお金がかかる。しかもすぐにデータがおかしくなる等、PDA自体のトラブルが多くありました。それに対して予備校側は機械の素人だから、クレームが来ても対応できずに……。やがて、PDA端末そのものが市場から無くなってしまったという状況が昔ありました。
Eric  はい、ありましたね。
出口  それでも、お二人との友人関係はずっと続いていたっていう感じですよね。