出口 汪
でぐち・ひろし
関西学院大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。
広島女学院大学客員教授、論理文章能力検定評議員、出版社「水王舎」代表取締役。
現代文講師として、入試問題を「論理」で読解するスタイルに先鞭をつけ、受験生から絶大なる支持を得ているカリスマ。また、論理力を養成する画期的なプログラム「論理エンジン」を開発し、多くの学校・塾に採用され好評を博している。
現在は受験界のみならず、大学・一般向けの講演や中学・高等学校教員の指導など、活動は多岐にわたり、教育界に次々と新機軸を打ち立てている。そして2019年4月に「出口式みらい学習教室」を立ち上げ、論理を通じて子供たちがAI時代に対応できる従来にない新しい教育を全国ではじめる。
著書に『出口汪の「最強!」の記憶術』『本当は怖い漢字の本』『出口先生の頭がよくなる漢字』(水王舎)、『出口汪の「日本の名作」が面白いほどわかる』(講談社)、『ビジネスマンのための国語力トレーニング』(日経文庫)など著書累計部数は1300万部を超える。
経歴
- 1955年 東京都杉並区に生まれる。 以後、東京都内、愛知と転々と引っ越す。
- 1969年 父、和明の執筆活動のため京都・亀岡に転居。 学校では毎日遅刻と居眠りを繰り返すなど、 クラスから奇人扱いされるが、友達は多かった。
- 1971年 亀岡高校入学。大学受験目前に医学部を志望。 都合3年の浪人生活を送り、関西学院大学文学部に入学。
- 1985年 ヒューマンキャンパス(現ヒューマンアカテミー)で 講師をはじめる。
- 1986年 関西学院大学大学院博士課程単位習得後退学 代々木ゼミナールに転職。 大教室が満杯になるなど一躍、人気講師となる。
- 1993年東進ハイスクールに転職。 翌年、総合予備校S.P.Sを設立。
- 2000年 教材開発・出版を目的とした水王舎を設立。
- 2003年 長年構想してきた「論理エンジン」の販売開始。 小学館刊行の「出口汪の日本語トレーニング」が反響を呼ぶ。
- 2006年 小説『水月』で作家デビュー。
『週刊東洋経済』2019/10/12に特集記事が掲載されました。
現代文のカリスマが指導・論理の基本ルールを学ぼう
文章を理解するには「筆者の意識」に沿った筋道で読むことが不可欠だ。
〈論理は3つの関係を知っていればOK〉
➀イコールの関係
・抽象化された命題(筆者の主張)を裏付けるために、具体例などを提示する。
命題=具体例・体験・引用という関係が成り立つ。
(例)S君はスポーツ万能だ(命題)。野球部ではエースで4番、夏の水泳大会
では新記録を出した(具体例)
②対立関係
・2つの文や段落を比べることで、主張を際立たせる。
(例)私のクラスの試験の平均点は60点だった。しかし私は80点だった。
③因果関係
・原因と結果を示す関係。プレゼンテーション能力や批判的思考につながる。
(例)昨日から頭が痛い(原因)。だから病院に行った(結果)
